フェンダー社のストラトキャスターを始めとするヘッドの最大の特徴は、片側6連のペグ配列です。
視覚的にも何弦をチューニングしているかがわかりやすく、手の向きを変えずに全ての弦をチューニングできます。
 
しかも、美しく完成度が高いデザインで、ストラトのヘッド・デザインを嫌いだという人は少ないと思います。
 
日本のメーカを始め、各社より、このストラトキャスターをコピーしたギターが発売されておりますが、
現在のギター業界では、「ボディ形状は同じでもOKだが、ヘッドの形状は真似しないでね」みたいな不文律があるようです。
いわゆる「暗黙の了解」というやつで、ストラトタイプのヘッドデザインに関しては、
無理にちょっとだけ変えて、「なんか少しかっこ悪いなぁ~」的なものが多いように思います。
 
フェンダー社のストラトキャスターは、年代やモデルによって、スモールヘッドとラージヘッドの2タイプがあります。
スモール・ヘッドは54~65年までと現行の通常モデルに使用され、
ラージ・ヘッドは65~80年代頃までのいわゆるCBS時代に使用されていました。
現在発売されているリイシュー(復刻)モデルもその年代当時のデザインが踏襲され、
厳密に言えば数種類の微妙に異なる形状のものもありますが、大方はこの2タイプに大別されると思います。
フェンダー ヘッドストック

フェンダーヘッドのもう一つの大きな特徴としては、「平行段付きヘッド」があります。
従来のギター(Gibson社レスポール等)では、指板面に対してヘッドに角度が付けられていて、
どの弦も同じような角度でナットを通過し、弦がしっかりナットへ当たるようになっていますが、
「平行段付きヘッド」の場合は、ペグポストの位置によって弦の角度がかなり変わってきます。
ナットから遠い1.2弦などは、どうしてもナットへの当たりが弱くなってしまうので、
ストリング・リテーナーというパーツで弦を押さえて、当たりを強くしています。
また、ヘッドを指板面に平行なまま一段低くする事で木材の無駄を少なくし、コストも下げることができます。
フェンダーヘッド 角度
そして平行段付きヘッドのもうひとつのメリットは、丈夫だという事です。
ギブソン社のレスポールやSGは、よくネックが折れたものを見かけますが、ストラトでは、ほとんどありません。
 
ギブソンの場合にはヘッドに角度がついているヘッドをマホガニー材の削り出しの一体成型で作っています。
削り出しで作っているために、ネック本体からヘッドへは一部の繊維しか繋がっていません。
木というのは繊維が入っていると強度を保てますが、繊維が無いと非常に脆いものになります。
そもそもマホガニー材自体が強度の強いものではありませんので、
ギターを倒したり、ヘッド部分が浮いている「合わないハードケース」に入れただけで折れてしまうこともあります。
 
フェンダーの「平行段付きヘッド」は、木材の繊維がどの場所でも、まっすぐ通っているので、強度は保たれます。
もちろん、固いメイプル材を使用しているという点も強度に寄与しているものと思われますが、
万一ギターを倒した場合などにネックが折れてしまう可能性は、角度付きヘッドの1/10以下だと思います。

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