
国産オール単板、飛鳥チームビルドによる特別仕様ギター。
Headway 500シリーズの中でも特別な存在感を放つ HF‑533 SF,S/ATB は、飛鳥チームビルド(ATB)による丁寧な手作業で仕上げられた国産ハンドクラフトギターです。ボディは スプルース単板トップ と シンガポールマホガニー単板サイド&バック のオール単板仕様で、スプルースの明瞭で伸びやかな高音域と、シンガポールマホガニー特有の温かみのある中低域が絶妙に調和します。
シンガポールマホガニーとは、その名の通りシンガポールで生育したマホガニーを指します。しかし、単にシンガポールで育ったマホガニーというわけではなく、そこには伝説的な木材である キューバンマホガニー の種をシンガポールで育てた樹種という背景があります。シンガポールはキューバと緯度が近く、気候も似ており、同じ島国であることから、シンガポールマホガニーはキューバンマホガニーに非常によく似た特徴を持っています。見た目の美しさはもちろん、密度の高さやパリッとした硬さも再現されており、豊かな響きと明瞭なレスポンスを兼ね備えています。
ネックはアフリカンマホガニー1ピース、指板にはエボニーを採用。滑らかでタイトなレスポンスと快適な演奏性を実現しており、628mmスケールとスリムUグリップにより、長時間の演奏でも疲れにくく、幅広いプレイヤーにフィットします。
ブレーシングには、1934年製のビンテージギターのブレーシングを元に百瀬が開発した34ブレーシングを採用。Xのクロス位置がサウンドホールに近いセミフォワードシフトで、新品時より低音の反応がよく、ボリュームのある鳴りを持ちます。フォワードシフトよりも5mmほどブリッジ寄りなっていることにより、トップ板の安定性も考慮された設計が行われています。
外観は落ち着きのある ナチュラルフィニッシュ で、サイド&バックのシンガポールマホガニー材の杢目が美しく際立ち、上品で飽きのこないルックスが特徴です。薄塗り仕上げにより、木材本来の鳴りを損なわず、音のレスポンスにも優れています。
ペグには GOTOH SXN510 オープンバック、ナット・サドルには高密度水牛骨、ブリッジはエボニーを使用。安定したチューニングとサステインを確保しています。
飛鳥チームビルドによる国産ハンドクラフトの精密さと、オール単板ならではの豊かな鳴り、そしてシンガポールマホガニー特有の明るく反応の良いサウンドを兼ね備えた特別な一本。ステージでも自宅でも演奏者の表現力を最大限に引き出してくれるギターです。