名器と呼ぶにふさわしい完成度と気品を備えたSA-2000。
日本のクラフトマンシップが結晶した82年製モデル。

1970年代後半に登場し、80年代初頭に円熟期を迎えたYAMAHAセミアコの上位機種、SA-2000(1982年製)。
同社の高級ライン「SA-2200」や「SGシリーズ」へと続く系譜の中核を成すモデルであり、
国産セミアコースティック・ギターが“世界品質”と称される礎を築いた名機のひとつです。
ボディ構造は、メイプル材のアーチドトップ/バックにセンターブロックを備えたセミホロウ構造。
トップ・バックともにラミネート構造ながら、内部のブロック処理と接着精度の高さにより、
豊かなサステインとフィードバックを抑えた扱いやすい音響バランスを実現しています。
ネックにはマホガニー、指板にはエボニーを採用し、艶やかな高域と滑らかなフィンガリングを両立。
ピックアップには、YAMAHAオリジナルのAlnico系ハムバッカーを搭載。
太く伸びやかな中低域と、澄んだ高域を持つトーンはセミアコならではの空気感を感じさせます。
センターブロック構造によるタイトなレスポンスと、エボニー指板の明瞭な立ち上がりが絶妙に調和し、
ジャズ、ブルース、ロックまで幅広く対応する懐の深いサウンドキャラクターです。
ボディバインディングやヘッドインレイなど、装飾面も高級感にあふれ、
当時のYAMAHAが誇るクラフトマンシップの粋が詰まった一本。
同時期のES-335系モデルと比較しても遜色のない完成度を誇ります。
※年代なりの小傷やパーツくすみが見られますが、大きなダメージもなくコンディション良好の個体です。
また、この年代特有の塗装の白濁がわずかに散見されますが、目立つものではなく外観を大きく損なう程度ではありません。
※フレットは相対的に8割残程度、ネック状態は良好です。











