ヴァンザント(Van Zandt)は、90年代にハンドワイヤリングで製造された
高品位なピックアップメーカーとしてテキサスで発足しました。
亡きスティーヴィー・レイ・ヴォーンが愛用した事でその人気は瞬く間に広がり、その後ギターの生産を開始。
楽器本体は埼玉のPGM(Professional Guitar Manufacture)で製造されていますが、特にネックの評価が高く、トラディショナルなフェンダースタイルの高品位の楽器をセミオーダー出来るということで人気を集めました。
現在オーダー品の受注はしていませんが、 ・心地よいサスティーンと豊かな倍音を提供する
強靭なメインコンダクトネック ・レスポンスの良い硬質なマダガスカル・ローズウッド指板 ・
スムーズに滑るオイル漬け牛骨ナット ・極薄のニトロセルロースラッカー塗装 ・ピックアップにマッチするトーンキャパシター ・ヴィンテージを報酬したオリジナルの鉄製ブリッジ ・当然ヴァンザントのピックアップ搭載という大変豪華で贅沢な仕様の楽器を生産しています。
また、新品での購入者のみ対象で木工部分が永久保証されるという特典がついています。
この仕様のうち「ニトロセルロースラッカー塗装」は経年変化でどんどん音が良くなっていくので、
中古で手に入るのなら買ったその日からイイ音で演奏できるためとてもお得です。
新品と数年経過している物とでは音の抜けが違ってきますから、
永久保証が受けられないというデメリットにこだわらないという方には特にお勧めです。
また楽器を構成するパーツも、可変抵抗やスイッチ、オリジナルブリッジなどバラバラで手に入れる事が出来ますが、特に評価の高いネックも取り寄せる事が出来ます(ボディはできません)。
しかしこのバラ売りのネックには「Van Zandt」のロゴは入れられません。
「ワケのわからんボディに付けられたネックのヘッドにウチのブランド名は入れられない」というのがその理由だそうで、ネックだけでなくトータルのバランスにより高品位なギターを作るというメーカーのこだわりがうかがえます。
ヴァンザント名義でのオーダーはなくなりましたが、これを生産するPGMはオーダーメイドを受け付けています。
スタンダードなものばかりでなくドぎつい変形や8弦なども製造できる野心的なメーカーですよ。
ポール・リード・スミス(Paul Reed Smith)のデモンストレーターであり、
自身の音楽活動も展開している若き達人ティモシー・リード氏の演奏で、PGMギターのサウンドを聴く事が出来ます。
Timothy Reid Guitar Maestro 2014.1.24
https://www.youtube.com/watch?v=bKAFE7VPGvc