ご存知の方も多いと思いますが、オベーションUSAの生産拠点であるニューハートフォード・ファクトリーの閉鎖によりオベーションUSA Adamas(アダマス)を含む個体は、生産停止になっております。
生産が再開されるか否かは不明となっており、現在中古品でしか入手できない状況になっていますが、その人気は衰える事を知らず、近年はさらに需要が高まっている【Super Adamas】です。
80年代に有名プロミュージシャンが、こぞって愛用したこのギターに憧れを抱いた方も少なくないと思いますが、その工芸品の様なこのプロポーションと「Martin D-45」を凌ぐ販売価格に衝撃を受けたことでしょう。
一部のマニアックなユーザーの方は、1993年以降に製造された個体は、スーパーアダマスに値しないという評価をしています。
それは、メーカーであるカマーン社がこのギターを大量生産するために、製造工程の一部を合理化、簡略化したからだそうです。
この風潮もあり、それ以前のスーパーアダマスは、中古市場でもプレミアム価格で取引がされています。
◎ここ最近では、2本のスーパーアダマスが入荷してまいりました。
12弦のブルーカラー「1688-8」と、6弦の限定カラー(ブルーグリーン)「1687-BG」です。
「1688-8」は、故尾崎豊氏の使用で有名で、非常に人気の高いモデルになります。
12弦ギターとしては、押さえやすく弾き易い、プレイアビリティも抜群の12弦ギターだと思います。
一方「1687-BG」は、とてもレアなカラーで、そのキャッチーなプロポーションは、若い世代の方にもオススメしたい1本です。
いずれも1993年以降の個体で、確かにボディに入っているラメは控え目ですが、音質に関しては素晴らしく、80年代の個体と比べて、それ程の遜色は感じませんでした。
まずデカい生音と太く煌びやかな音質で、いつまでも弾いていたいと思わせるギターです。
自分がうまくなったような錯覚にもおちいってしまいます。
生音もアンプを通した音も通常のアコギで慣れている方には、独特の音質ですが、私は大好きな音です。
マイク/プリアンプは、近年の個体のほうが信頼性があると思われますので、プレイヤーの方には、値段も安めの近年の「スーパーアダマス」をお勧めいたします。(あくまで主観ですが・・・)
双方の個体ともに非常に程度が良く、20年近く経過している「Super Adamas」としては、極上のコンディションだと思います。
※チューニングには、もっぱらヘッドに挟み込むクリップチューナーを使用しておりますが、この「スーパーアダマス」のヘッドには、豪華な彫刻が邪魔をしてクリップチューナーは挟めません。この年代のアダマスには、チューナーも内蔵されていますが、若干使いにくいような・・・特に12弦ギターは苦労します。
耳で完璧にチューニングできる人は、ご心配なく。