coolz(クールジー)【ZST-1R】、島村楽器さまのプライベートブランドですが、実はこれ、あの「フジゲン」で製造されている、ストラトキャスターのコピーモデルです。
「フジゲン」は、1960年頃に「富士弦楽器製造株式会社」として発足しました。
「日本一になろう」という志を持って、社名に「富士」を冠したそうです。
当初は、クラシックギターの生産から始まりましたが、世界を目標に見据えてエレキギター生産を始め、当時、その技術力と製品のクォリティは、本家のフェンダーやギブソンを驚愕させる程のものでした。
「フジゲン」は、「品質を落として安くしてでも売る」という姿勢をかたくなに拒み、高品位なギターの生産にこだわってきましたが、現在でもオリジナルブランド「FUJIGEN」を筆頭とし、YAMAHA/Ibanez/FenderJapan/Grecoなど名だたるブランドのOEM生産でも有名で、なお健在な職人気質により、高品位のギター生産が続けられています。
当店でも、この「フジゲン」製のギターを手に取るお客様は、ほとんど例外なく褒めてくださいます。
また、いつも買取を依頼してくださるプロミュージシャンの方の現在の仕事場には、
30本近くの「Ibanez」と「FUJIGEN」が並んでおり、これまで様々なギターを使い倒したうえで、最終的に「フジゲン」にたどり着いたという事でした。
「弾き易く、音が良い、その割に値段が安い」と、一見死角がないように見える「フジゲン」のギターですが、これまた、皆さん口を揃えておっしゃる事があります。
「ヘッドのデザインがなぁ~」
そうです。ギターを選ぶ際に音や弾き易さはとても大事な要素になりますが、もう一つとても大事なことがあります。
それは、「見た目」です。
このギターは、見た目の通り「ストラトキャスター」のコピーモデルですが、ヘッドストックだけが、本家のものと違うデザインになっております。
おそらく、同じ形状にはできない「大人の事情」があるのでしょう。
もちろんこのデザインが好きな方もいらっしゃると思いますので、あくまで主観の話になりますが・・・
本家「Fender社」ストラトキャスターのヘッドストックのデザインって、かなり完成度が高いですね。少しでも変えてしまうと、何か変になってしまいます。見慣れているからでしょうか?
次回は、この「ストラトキャスターのヘッドストック」についてについて考えてみようと思います。